さいたま国際マラソン(長文)
絶好のマラソン日和の中、1年ぶりのさいたま国際に出場してきました。
前回の水戸黄門でのラスト大撃沈をうけ、徹底的にスピード持久力を鍛えてきました。
その甲斐あって5km 19:30、10km 40:30 のPBを練習で叩き出し、
満を持して挑みました。
目標値
松:サブ3:20超え 竹:サブ3:25超え 梅:最低でもPB(3:27:48)
満員になったせいか昨年よりも人の圧力が強く、スタート前のトイレに並んでたら
締切5分前になってしまい、Bグループの後方からのスタートとなりました。
号砲から2分でようやくスタートラインを超え、初め2kmは渋滞に身を任せました。
5km 24:25 @4:53
しばらくして、いつもとの違いがはっきりする。
(呼吸が楽だ・・・普通のジョグみたいだ)
@4:45平均が普通に出せる。調子に乗らないようにしばらくは
流れに乗って脚を使わないことに集中。
子供の声援には出来るだけ応え、タッチを求めている人にはほぼタッチしお礼を言った。
6~10km 23:30 @4:42
むしろ上がりそうになるペースを抑える事に集中する。
周囲のランナーとのテンポもあって非常にいい位置取りができていた。
ここまでのペースは当初予定通り。
10km走っても体が中々温まらないが、呼吸は非常に楽。
【ピッチ180前後、ストライド1.2m前後】
ほぼこのスピードで巡行したことで、余計な負担がかからなかったらしい。
11~15km 23:18 @4:39
直前の仕事が忙しすぎて補給ジェルを買いに行く暇も無かったため、
うちに残っていた塩飴以外手持ちなし。エネルギー切れが不安だった。
給食地点では必ず徐行し、ほとんどを食させていただきました。
いつもウエストポーチにボトルを持って行くが今回は手ぶらに近かったため、
給水は必ずスポドリをとった。
16~20km 23:30 @4:42
さいたまスタジアム地点の折り返し。ここの道路は今年も横風が強くて
スライド区間で盛り上がる反面苦手としていた。
案の定、今年も風に晒され集団の先頭になってしまい風よけにされて腹が立った。
この辺りからジワジワ脚の疲労感が襲ってくる。
去年は既に息が上がりはじめめていたが、今年は余裕があった。
21~25km 23:18 @4:39
精密機械のようにラップが安定していた。
飛ばしたランナーがぼちぼち沈み始めるあたりですが、全くの余裕。
むしろ心拍が有酸素域をキープしていたので、
寒さのせいか腕毛のせいでガーミンの計測不良かと思っていた。
23kmあたりで初めて給食が出る。
彩果の宝石、まんじゅう、バナナ、塩飴をかっさらう。
朝5時に食べて以来なのでカロリーが体に行き渡りシャキッとした。
エイド堪能スタイルが、終盤の鬼門になるとはこのとき思いもしなかった。
26~30km 23:17 @4:39
周囲の息づかいが目立ち始める。
脚は少し疲労感を感じているがロング走の範疇で、呼吸は余裕があった。
かっさらった彩果の宝石を1km毎にモグモグ。
知り合いのブロガー2人にコース上で追いつきご挨拶。
エール交換をして元気をもらいつつも、淡々とペースを刻む。
30km地点で2:21:18。手の甲に書いた目標タイムよりも1分半早い。
30kmの壁は全く感じない。脚はそれなりに疲れてきたが心拍は
ギリギリ有酸素域にとどまる。
30kmラップを見て(平地や下りはペース上げてみるか・・・)と決意。
31~35km 22:49 @4:33
さいたま国際が酷評される所以となる連続アップダウンが襲ってきます。
サブ3.5以上の集団でも歩く人がちらほら。
上り坂ではストライドを落とす分、腕をしっかり振りピッチを上げた。
33kmあたり?でおいやんさんを偶然見つけお声かけ。
不意打ちでびっくりされてましたが気づいてもらえてよかったです。
ペース感ばっちり、知り合いも何人か発見できた、まだまだ余力有り
20分切りをこの時初めて意識。自然とペースがあがり前方のランナーを
拾うことでペースアップ。
私の最大の弱点が忍び寄っていることとは知らず・・・
36~40km 22:36 @4:31
35kmあたりのエイドで水を飲んだ際、突然きた。
(ゴロゴロゴロゴロゴロゴロギュルルルルルルルルルルルルルルルルルプスプスプスプス)
・・・うおおお腹痛い!僕の黄門様は末期の様相。
順調だったペースは突如お姉走りに。胃腸の弱りがこんな形でくるとは。
走馬燈が頭を流れた。こういう時って何かが終わる前だってばあちゃんに聞いた。
ランナーから漏ラスナーに生まれ変わろうとしている。
うつろな目が見つけた先はドアの開いた仮設トイレ。
@3:30/kmでダッシュした。
20秒後、走馬燈は消え体に暖かみが戻った。
ランナーズハイってこういうことか。違うか。
レースと人の尊厳のDNF寸前から、私はコースへ戻った。
40~42km @4:22 @4:21 @4:18 @3:55
40km地点で3:06:50。本当に自分のタイムか信じられなかった。
道路上のランナーはバラけているのに息づかいがこだまする。
流石に脚がキツくなってきた。心拍も上がっているがMペースの範囲。
ふくらはぎもピクピクしている。これ以上蹴ったら攣りそう。
水戸黄門以降、とにかくペース走を重ねて速いペースへの耐性を上げてきた。
いまこそその練習を出すとき。ピッチを5程上げ185にした。
いままで守ってきたペース感が崩れ一気に苦しくなった。
ここまできてペースを守るもクソもない。40km以降は気持ちで走る。
最後の給水で立ち止まったら右のふくらはぎがピキーンときた。
水戸で味わったヤバイやつだ。
お願いあと1kmだけ付き合って。心臓が警告を出し呼吸が乱れる。
42kmを超えた。あと何m距離のびてるか・・・
ジョグの後で必ずやってきたタバタ式ダッシュ(20秒ダッシュ+10秒レスト)×10
を思い出した。
最後は駆け抜けてみようか。
ストライドはあまり出せないけど高速ピッチでWS。
もうすぐフル終わっちゃうな
ゴールが見える。楽しかったな。
あのときトイレがなかったら・・・
前方に美女ガー?
様々な思いを巡らせて美女ガーと共にゴールラインを超えた。
ネット 3:16:04
グロス 3:18:11
快心のレースだった。
コースに一礼した後でふくらはぎを軽く攣った。
でももういいや・・・
無意識にガッツポーズがでた。
去年はサブ3.5達成の嬉しさで大泣きしたが、今年は笑った。
少しウルっときたがニヤニヤが止まらなかった。
去年のさいたま国際以来なので、
フルPBを出すのに一年以上かかってしまった。
記録が伸び悩んでモチベーションが下がっている人も、
決して諦めないで欲しい。
自分の変化を証明できる喜びが、全て解決してくれますから。